オーケンののほほん日記ソリッド

>「大槻さん、逃げる気じゃないでしょうね」
>「逃げやしないよ」
>「本当に、インドに一緒に行ってくれますよね」

筋少末期から凍結にかけての、オーケンの日記。オーケンは体調崩してて、加えて周辺の状況は経済的にもバンドを続けるモチベーション的にもとほほほでどうしようもなくグダグダで、それが余すところ無く赤裸々に語られています(まあ日記だからね)……凍結周辺の下りは、実際に体験していないってのに読んでて辛くなってきて、再結成はなんか本当に奇跡的なものだったんだなと感じます。だけれどそれでいてもやっぱりオーケン節でのほほんとしていて、随所で微笑ましいエピソードもあり、それらが混在するカオス感がリアルさを際だたせています(まあ日記だからね)

ものすごくいろいろな人物が実名で登場するのですが、巻末に登場人物の一覧と登場ページの索引がありますので、検索に便利。橘高さん出過ぎです。新婚さんのはしゃぎっぷりが読めるのが見所かと。うっちーの「減らないお茶漬け」芸のくだりも良し。オーケンとうっちー(ヨッパライ)が、仲良く赤ちょうちんで飲む姿を想像してほのぼのします。このふたりの関係って、ホントにいいなあ。

4101429243オーケンののほほん日記ソリッド (新潮文庫)
大槻 ケンヂ
新潮社 2002-06

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