連載6
私は拍手喝采をしてしまいました。CDコンポに向かって。その瞬間を、今でも鮮明に記憶しています。今まで歌詞には耳を向けず、曲調だけで音楽を聴いてきたことが多かったのですが、自分の中にここまでダイレクトに歌詞が届いたのは、初めての経験でした。そして、その内容。輪廻転生がどうとかじゃなくて(笑) どうしようもない事を前にして、ただあきらめるのではなく、「生きること」を「苦しみ」ではなく、「貴方と恋すること」と認識する…他の誰でもない、「わたし」が」! 「さらに死んだとしても、リインカーネーションの苦しい輪の中にいて、逃れられないにしても、そんなことはどうでもよくて、「貴方と会うために」生まれ変わり続けて」「最終的に出会ってまた恋をして」! 「みんなニッコニコ」! ……その時、私の中で、なんかが覚醒しました。凝り固まっていた脳髄に風穴が空いたんです。オーケンの、筋肉少女帯のコブシによって。(6/7)