2008/12/27 「09間近!やるべきことを筋少はやる」追加公演@赤坂BLITZ

2008/12/27に赤坂BLITZにて行われた
「09間近!やるべきことを筋少はやる」追加公演のライブレポートです。

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開場後ライブハウスに入ってから何かがヘンだと思っていたんです。
開場が静かだし。BGMかかってないし。ステージの上でローディーさん達があんまり動いていないし。
遠征だったので、初めての会場だからこういうものだろうかと思っていたのですが……
開演後見た光景は

負傷したオーケン
杖をつき、エディに支えられて登場する

という衝撃的なものだったのでした……!

だがしかし説明が入るわけでもなく、そのまま「くるくる少女」。大好きな曲。この曲の段階では「何かの仕込みだろ? いつものオーケンのネタなんじゃないのか」という半信半疑の気持ちで見ていたのですが、オーケン、痛そう。杖を振り回してみんなを盛り上げるも、いつもみたいにうろうろしていないし、時折辛そうに右足をかばっている。「世界の果て」に来たあたりでもやっぱりそうで、これはマジだ! こんなことははじめてで、オーケンがほんとに痛そうで、でもどうしよう、どうすればいい?? と、身の置き所のない気持ちを抱いてしまったのでした。大丈夫オーケン!? オーバー40……! でも……でも、「世界の果て」好きなんだよ!! ノろう! とにかくノろう!!! ていうかここに居る観客として、ノらなければいけないような気がする! アウト!! セーフ!!

曲終わってMCに。
オーケン「今日はみんなに話したいことがあるんだ~」「な~に~?」
「……やっちまったぁあああああ」
(会場大爆笑)
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「あなたたちが2DAYSであおるから!! ノセるから!!」

「21日が終わったあと、あ、ちょっとヒザ痛いなって思って、次の日すんごい痛くなって、
そして全然動かなくなっちまったんだよ!!」(TдT#)
「それでよぉ!! 24日!! クリスマス・イヴだよ!!」(゚дT#)
「テレビ見まくってやったよ!!!」(゚Д゚#)
「俗・さよなら絶望先生もぜ~んぶ見た!! 
本も読みまくってやった! 「ヒザが痛い時に読む本」ってのも読んでやったよ!!!」
「……あなたたちが悪いんですよおおおおお!!!!」
見事な逆ギレ。責任転嫁!!(笑) 会場大爆笑!
舞台「リンダリンダラバーソール」でオーケン役を演じ、「モーレツア太郎」を歌った若人のモノマネをして、2デイズでキレのあるア太郎を歌ったらこうなっちまったんだ!! 怪我すると心がギスギスするんだよ! などとひとしきり理不尽な怒りを発散したあと、
「でもケガしたらさ、なんか、メンバーがやさしいんだよね……」
「さっきまで全然歩けなかったんだけどよ~!! ライブに来たら、ライブ始まったら動けるようになったぜ! ……エディ、エディの犬の名前なんだっけ?」エディ「クララちゃん」オーケン「クララだよ!! クララが立った!! オーケンも立ったよ!! これが何かと問うならばぁ!」(問うならばー!!)「筋少パワーだぜえええ!! 「キノコパワー」!!」

とりあえず事情が理解できたところでいっきなり怪我人に優しくない激しい曲です! 武道館以来ですね。やっぱりエディのピアノが激しくてすばらしい! オーケン、アクション抑えながらスタンドマイクで歌います。続く「アンクレット」、これ、ライブでやったらすんげえ大変なことになる曲だなと思ってたら
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案の定大変なことになった。潰れるかと思った。
続いて「氷の世界」。アンプラグドで先に聞いていましたが、筋少バージョンで聞くのははじめてです。その後は定番「暴いておやりよドルバッキー」。言い忘れましたが当然の如くおいちゃん側にいました。ただ今回はあのユニゾンがちょっと離れた場所でやってたみたいで全然見えませんでした@2列目です。

内田さんがハケて、オーケン、橘高さん、おいちゃんの3名構成に。おいちゃん、オーケンの座る椅子を引いてあげたりしていて、優しい。

▼MC:筋少は体に悪い
オーケン「オレはもうこれ以上筋少の犠牲者を増やしたくない。
オレだけで十分だ。筋少は体に悪いよ
おいちゃん・橘高さん「おまえやっと気づいたのかよ!(笑)」
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▼MC:ロックインジャパン
オーケン「2008年、筋少も色々ありましたねえ。何か印象に残ったことある? おいちゃん」
おいちゃん「そうですね、ロックインジャパンフェスですかね~」
オーケン「フェスねえ! ……あれ、開演待ってたら、スタッフさんが来て、お客さんが全然居ませんって言われてさあ……」
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橘高さん「みんなサーッって青ざめちゃってさ、すごいお互い励まし合ったりしてたよな」オーケン「そしたら、OPSE聖地エルサレムのあたりから、四方八方からワーッってお客さんが津波のように押し寄せて来たんだよ! マキシマムザホルモンさんが終わってそっちからワーッって来てくれたみたいで」おいちゃん「あれは感動したね」

毎日新聞に載ったという武道館の記事を紹介したり、なごやかなムード。やっぱりオーケンの体調を考慮してMC多めなのかな。
「よければみんな一緒に歌ってください」ということで「新人バンドのテーマ」

曲終了後、ハケていた内田さんが呼び出されます。
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そうです、今日は我らが貴公子、橘高さんのバースデー!
内田さん、ハケてる時にケーキの準備をしていたのでしょう。ろうそくのついたケーキが乗ったテーブルを押してご登場です。そのままハピバの流れに行くのが順当なところなのでしょうが、ココでオーケンが黙っているわけもなく。
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もうぐだぐだだ!(笑)

オーケン「なんかケーキにギターを持った人がペイントされてるよ!(※本当。橘高さんのアーティスト写真がプリントされていた。詳しくは下部画像をご参照ください)。ね~これ誰だろう。(真矢さんに)INORANとかじゃないよね」橘高さん「失礼なこと言うな!(笑)」オーケン「ねえ真矢さん、これなんだと思う? オレへのおみまいかなあ」真矢さん「いや普通に誕生日でしょう」オーケン「えー、ボケないの?」真矢さん「いやでもこれ、ボケようがないですよ!!」

オーケン「40過ぎてハッピーバースデー歌ってもらうのって拷問だけど、やるの?」橘高さん「おいちゃんも歌ってもらってたしね、歌って貰えるなら、歌ってもらおうじゃないの!」(オオオオオ)
内田さんが音頭を。某プロレス団体の団長?の夫人が、選手の誕生日を祝うとき、自分で音頭をとり選手みんなでハッピーバースデーを歌わせた(某選手はそれが嫌で脱退した)という話を披露。なので、その某夫人のものまねで、すごいかわいいお上品な声で(笑)「サンハイ」とそのまま歌い出そうとしたら橘高さんは「それで入るのかよ!」と拒否!(笑) でも結局もういちどお上品な「サンハイ」音頭で、みんなでハッピーバースデーを歌いました。橘高さんうれしそうでした。そのあとケーキのろうそく吹き消しにうつったのですが、おいちゃんが一足はやくケーキのろうそくを吹き消そうとするお茶目な行動に出てて可愛かったです。

そのまま、ハッピーなムードで6人全員がマイクを持ち、「じーさんはいい塩梅」!
みんな楽しそうなムード。でもオーケンがケガしちゃってるわけで、それでも楽しそうで、ケーキがあって、みんなニコニコしてて、うれしさといたいたしさと喜びとがまざって、なんかここで妙~にじーんときてしまったんですよね。なるべく長くこのハッピーなバンドを続けて欲しいなと。そう思いました。

ニコニコな曲が終わると、一気に場内暗転。いくつかの筋がひろがる、華のような照明が……白い色の、その照明だけが、暗い中を照らします。
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「月とテブクロ」……

私的なイメージで恐縮なんですが、この曲を聞く度に思い浮かぶイメージが
黒い水面を照らす細い筋の光なんですよね。
今回の演出はまさにそれを具現化したようなものでした。
背後から光に照らされるメンバー、逆光で顔は見えない。
前奏、誰かが啼いているかのような綺麗なメロディを響かせるのは、おいちゃんのギター。
光、黒と白のコントラスト。
とにかく伸びるオーケンの声。……聞き入らざるを得ない! 

一転して曲調の変わる間奏、オーケンが脚を庇いながら(痛々しい…)ハケて、
青白い照明の中、楽器隊が本領発揮です。
見入らざるを得ない! とにかく絶品でした。
今回のベストアクトはコレで、これだけの為にライブ来て良かったと思いましたです。

後半戦。サポートの真矢さんとエディの紹介を挟み、ここから怒涛の筋少タイム!
「戦うか! 戦えるか人生を!!」とのフリ、「戦え!何を~」と見せかけて(笑)始まる「バトル野郎~100万人の兄貴」、ここで持ってくるまさかの「釈迦」、本家XJAPANの前にここでジャンプするぞと「踊るダメ人間」、言葉通りの「ツアーファイナル」、噛まずに言えればご愛嬌!「トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く」以上ラストまで突っ走る5連発!!
今回のこの後半のセットリストは個人的に神でした。好きな曲ばっかり入ってます! 釈迦が中盤に入ってきたのも意外で新鮮(最後の「釈迦はいい人だったから~」に、オーケンがケガのせいで中央まで来るのに時間がかかり、妙な緊張感がありました…)、トリフィドでの本編オーラスは「新人」ファンの私としてはうれしいところです。ちなみにタイトルは噛みませんでした(笑)
名残惜しまれつつ、いったんメンバー退場、アンコールの拍手。


~アンコール~

▼MC~クリアーで、デッド~
オーケン、モヒカンはずしました。いつもソロでやってる黒い上下にハット姿で登場です。中央の椅子に着席、両脇にはアンプラグドなおいちゃんと橘高さんがスタンバイ。
オーケン「今日はどうもありがとう。僕も音楽関係者らしく音楽用語を使おうと思うんだよ。この赤坂BLITZは良いハコでねえ… 音が、クリアーデッドなんだ……橘高くんこの使い方って合ってる?」橘高さん「えっ?」オーケン「君、聞いてなかったでしょ!!(笑) 音が、クリアーで、デッドなんだ」橘高さん「うん、そうだね」オーケン「えーっと、クリアーで、デッドってのは、音が透明で、お客さんの声がよく聞こえて~…この使い方で合ってる?」橘高さん「違ェよ!(笑)」オーケン「えっ違うの??? みんなの言ってる話からこういう意味だって推測したんだけど!(推測かよ) 違うのか。…とりあえず、音がクリアーで……」
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オーケンのミーイズムが素敵!(笑) 観客のみなさんのチームワークも素敵!
もちろんおもいっきりおいちゃんを応援しましたとも。

オーケン「じゃあ、アンプラグドで……」、「冬の風鈴」。これも聞きたかった曲です。
今の時期にぴったりの選曲ですね。

その後内田さん、エディ、真矢さんが登場。
オーケン「09年もいろいろありましたが」観客「8年ー!!」オーケン「きっ、きみたち!! ちょっと間違えたからって、そんな鬼の首を取ったように訂正しなくてもいいでしょう!! みんな間違えるんだよ! ジョン・レノンだって、ポールジョージと呼んだことくらいあるはずなんだよ! でもそのとき観客が突っ込みますか?!」(爆笑)「(何事も無かったかのように)……えー、08年もいろいろありましたが
オーケン「……いやでもね、ボクもホラ、こうやってケガしちゃったし、ね、筋肉少女帯の、来年の予定もね、まったく立ってないんだよね、……まったくねぇ、ぜんぜんね……まったく…… ……内田くん、なんで入ってこないの?
(内田さん、進行表を指差し、「ちがうよー」と首を振る)
オーケン「……。 ……曲行こう、曲!」←(笑)

「少女の王国」(笑)。

オーケン「…えー、08年もいろいろありましたけれども来年の予定は(以下略)」(笑)

というわけでようやく内田さんの「ちょっと待ったあ!」が入り、

内田さん「インフォメーション・コーナー。」(パチパチパチパチ)

内田さん「ええっと。来年」オーケン「エディ、君の犬のお名前なんだっけ?」(会場爆笑)内田さん「こ、このヤロ~!!」内田さん、めずらしくわりとマジギレ(笑)モゴモゴとオーケンに文句を。なだめる橘高さん「君もギスギスしてるね(笑)」

気を取り直して、インフォメーションコーナー。

1:筋肉少女帯は来年ニューアルバムを出す。
2:3月にそのアルバムの中からの新曲もやっちゃうライブをやる。
3:さらに次の日は、ひさしぶりの「筋少ちゃん祭り」やるよ。
4:それに加えて、4月にはホットスタッフのイベントで「ミドリ」と対バンだ。

内田さん「以上、インフォメーションコーナー、オシマイ。」

待ってましたニューアルバム!!あのでもまた東京で2デイズですか。また上京ですかそうですか。地方ファンにはツライですが、わかりましたいまからぐんしきんためときます。……いやでもニューアルバム出るんだったらまたツアーやるよねえとも思うので、とりあえず様子見をします。
ただどちらにしても3月まではお別れなのか。さびしいなあ……

先2曲の間中、ほとんど椅子に座っていたオーケン。ですが「この曲のイントロを聞いたら俺も立たざるを得ないぜ!! …エディ、君の犬のお名前なんだっけ?」エディ「だからあ、クララちゃん!」オーケン「クララが立った!! クララが立てば、オーケンも立つぜ! 「イワンのばか」!!」

先でド定番曲5曲やってくれたんでやらないかなと思っていたイワンが来ました! やっぱり筋少ライブといえばイワンですよね。今回ここでタオル振りやってましたが、すでに前のほうはギュウギュウでタオル挙げる隙間もありませんでした(トホホ…)。最後の盛り上がりに狂乱の会場、そしてそのまま「サンフランシスコ」へ!! 
黄金の繋がりですが、オーケンの限界が近いのか何なのか、途中オーケンの歌と演奏が大幅にズレてしまいます。
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その際下手側にお越しになられていた橘高さんの戸惑われたような、いつもと違う表情を拝見してしまいました。
しかし曲は中断されることなくその後合わせなおせたので良かったです。

サンフランシスコでオーラスかと思っていましたが「最後にもう一曲」ということで……「トゥルー・ロマンス」!♪♪
復活サンプラのときのOPトゥルーロマンスも素敵でしたが、〆にラブゾンビーってのもピースフル!
みんなみんな楽しそうに演奏されていました。オーケンは「♪村の長老は~」のところで杖をついて長老のマネをしたりして。
年末の〆にふさわしい、ハッピーなエンディングでした。

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終演後は誰かのギター演奏での「歓喜の歌」がかかる中、メンバー、まだステージに残ってそれぞれのご挨拶。おいちゃんが前列の人たちに手を伸ばして握手してくれたんだけど触れたかどうかわかりませんでした、触れたと思って(以下略


というわけで今回の総評は……「オーケン……がんばった!!」の一言につきますね。曲中やっぱりどうしても痛そうな表情されるのが良く見えて、あそこまで出ちゃうってのはやっぱり相当痛いんだろうけど、それでもちゃんとライブやって、なおかつケガをネタにしてまで体を張ってライブするオーケン。はじめはその姿が痛々しくて、ライブから現実に戻されたようですごく悲しくなりましたけど、でもライブが進むうちにそんなこと忘れちゃいましたもの。ライブ中オーケンを支えたメンバーのやさしさも伝わってきて(今回、オーケンがステージで独りになることがほとんどなかったですしね)、ある意味貴重で、あたたかいライブでした。
そしてあわせてつくづく思ったことは、筋少ってのはほんとに奇跡的なバランスで成り立っているバンドだなってことです。逆に言うと、言葉は悪いですが、何らかの原因で、いつ無くなってしまっても不思議ではない。それを今回痛切に感じてしまいました。だからこそ、ひとつひとつのライブが、貴重なものなのだなと。
このハッピーなバンドを、できるだけ長く続けて欲しい……それが筋少ファンの自分の今の願いです。
ああ、次のライブまで3ヶ月くらいですか。しばらく会えないのはさびしいですけど、うおー、来年もついていきますよ!
オーケン、お大事に!

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……ところでどうでもいい話なんですが、私今回夜行バスにて上京させていただきました。
本来なら8時間程度の旅で、朝7時には到着するはずだったのですが……
積雪と事故で道路が止まりまして。
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セットリスト
1.くるくる少女
2.世界の果て~江戸川乱歩に
(MC)
3.キノコパワー
4.アンクレット
5.氷の世界
6.暴いておやりよドルバッキー
(MC)
7.新人バンドのテーマ
(MC)
8.じーさんはいい塩梅
9.月とテブクロ
(MC)
10.バトル野郎~100万人の兄貴
11.釈迦
12.踊るダメ人間
13.ツアーファイナル
14.トリフィドの日が来ても二人だけは生き抜く

Encore
15.冬の風鈴(アンプラグド)
(MC)
16.少女の王国
(ちょっとまったー)
17.イワンのばか
18.サンフランシスコ
19.トゥルー・ロマンス


~オマケ~

会場の写真を撮り忘れたので会場までのヘンな階段の写真を。