2009/9/21 「レアナンバー大解放!再発記念限定初期曲の2夜」1日目@赤坂BLITZ
2009/9/21に東京・赤坂BLITZにて行われた
「レアナンバー大解放!再発記念限定初期曲の2夜」・1日目のライブレポートです。
----- 2009-09-21 18:10~赤坂ブリッツ
会場の淡い照明。天井の鉄骨がかっこいい……そして、人が多い。本日は、ぎっつぎつ。大入り満員、ソールドアウト、赤坂ブリッツ! 諸注意アナウンス終了後、18:10過ぎ。客電がゆっくり落ちます。歓声の中、暗闇の中で光るスポットライト。ステージにはエディのみ。光を背負ったエディが静かにピアノを奏ではじめます。音色はやがて叩きつけるような、綺麗で、ダイナミックな奔流に変化していって、これは、そう、「黎明」!!!!! 暗闇の中、順番にメンバー登場、オーケンが一番最後に、息を呑む歓声、黎明のメロディが最高潮に盛り上がり、そして全ての楽器が鳴り響く……クラッシュダウン! 筋肉少女帯ファースト・アルバム、仏陀L! 最初の最初の1曲目、「モーレツア太郎」! レア曲ナンバー大解放2DAYS、ここに大・開・演!!
▼公演名に偽りなし!
本日の衣装、オーケンは黒ターバンに写楽の赤特攻服、橘高さんは黒いドレスのような衣装(後にこの時代のころの衣装だと判明)、おいちゃんは黒ライダースにオレンジT、そして内田さんはなんとオーバーオールです。ア太郎に引き続いては、のっけから遠足三部作最後「最後の遠足」! 暗闇に切り込むおいちゃんのカッティング。そしてサーカス団より「23の瞳」と続きます。「ルールルルー」と、オーケンの雄叫びのような声が響きます。あの、今何年ですか? 2009年ですよね?
「いぃつどこへ行ってもアウェイの筋肉少女帯が! ホームたる! ワンマンライブに、帰ってきたぜええええ!!」(おかえりー!)「今日は何の日か知ってるかい? 「敬老の日」だぜ! 今日はレア曲大解放っていうけどさあ~~、俺たちもうオーバー40だから、いたわってくれよ。敬老の日だからな! 疲れる曲はやらないよ。やるわけないじゃん! 明日に疲れを持ち越したくないんだよお~。ねっ。エディ!」
「マタンゴ」!!(爆笑)筋少中屈指のハードナンバーにヘドバン祭りで会場大混乱。橘高さんのヘドバンすげえ!! 引き続くはキノコ2部作、「キノコパワー」! これもまた橘高さんとエディのバトルが凄まじい。
キノコパワー終了後、ふわっと内田さんにスポットが当たり、内田さん、”やあやあやあ” と両手を軽く挙げて会場に挨拶されてから、おもむろにベースソロがはじまります。ぐねぐねとした不可思議なベースメロディが変化していって……この……このベースラインはッ!! またも会場が歓声で湧きます。そう、マタンゴ→キノコパワーの次、シスベリ3曲目、「夜歩く」!! まさか、まさかこれが生で聴ける日が来るなんて。 今日立っている柵の後ろは、良い場所だったみたいで、全部の音がとても良く聞こえて。エディのピアノが、もう綺麗で、綺麗で、美しすぎて。泣きそうになった。ええい、なんでレポートって音が出せないんだ? 文字でこのぞわぞわ感が伝えきれるわけがないじゃないか……!
MC。OTODAMAの打ち上げでカラオケを歌った話、次回ライブ(東京×3(えええええ))の告知、リーマンショックMCを挟んで、ステージ前方セットリストをのぞき込むオーケン。「次の曲、やらなくていいんじゃないのかなあ……やるのぉ、ホントにい? ……おいちゃん何ギター外してるの!(笑)おいちゃーん、カラオケ歌うの?(笑)ギター持ちなよぉ」
おいちゃん「いまさら持てるわけないじゃん!」
笑顔で力強く言い放ったおいちゃん! おいちゃん、ステージを広く駆けながら、ハンドマイクを手に「イタコラ゛ーヴ!」と激シブ低音シャウト!! そう、おいちゃん大活躍の問題曲「イタコLOVE」!!!! 待ぁってましたぁああ!!! 繰り返しますが、今回は本当に音が良く聞こえましたものですから、おいちゃんのお声も良く聞こえましたので、背筋になんかキ(ry 「オ゛イオ゛イオ゛イ!」「CALL YOUR HEART!!」 おいちゃんの普段の声もいいけどこの男前コーラスも好きなんだ、ああもう、全部の声に濁点つけろぉ!!! 間奏では「チエコ~」の寸劇はなく、メンバー全員が大きく体を横に揺らして(※横ノリ……折りたたみノリって言うのでしょうか…… は、釈迦とかでもやりますけど、おいちゃんだけやらないですからね)ノリノリです。た、たのしいいーーー!
「次の曲いってもよござんすか?!」、イタコで盛り上がった後は、「ビッキー・ホリデイの唄」「詩人オウムの世界」と『サーカス団パノラマ島へ帰る』序盤の流れを再現です。もの悲しいビッキーのメロディも、ビッキーの姿が目の前に浮かぶようで、詩人オウムの伝説の橘高さんギターソロによる築城も、間奏の内田さんのベース刻みも……まさか生で聴けるなんて。今回はライヴ初聴き曲ばかりで、イントロが流れ出すたびに「まさかこの曲が生で」という驚きを味わわされっぱなし。
▼MC ~メンバー紹介~
▽ものすごいわすれもの
オーケン「ベース、 内田雄一郎! ……内田君。今日はエピソードがあったんじゃなかったっけ?」内田さん「うん」オーケン「言いなよ~」内田さん「はい。…実はですね。今日、忘れ物をしたんです」
「何を忘れたかというとですね。それは、ベースです」(会場大爆笑)
内田さん「来る途中で、取りに帰ったからね、ちょっと、遅刻しちゃった。……いやあ、昨日、スタジオ(スタジオ内田ハウス?)で、練習したから、そのまま、置いて来ちゃったの。練習したから、忘れたの」オーケン「君それ小学生レベルの言い訳だよ!(笑) テスト勉強してたから夜更かしして遅刻して0点取った、ってのと同じだよ!(笑)」内田さん「いやあ、まったく、そのとおりだね」オーケン「そういう話があ、フェスとかで言ったらウケると思うよ。いつか君がソロで出るときに言ったらいいよ」内田さん「そうだね。そのうちね」
▽おいちゃんおめでとう!
(おいちゃんがアコギ持って出てきてイスに座る)「ギター、本城聡章ー!!」
「ボクもイスほしーい」(スタッフさんにイス持ってきて貰うオーケン)
オーケン「おいちゃん、9月、誕生日なんだよね」おいちゃん「はい。45歳になりました! ……ついに四捨五入すると50歳です」(おおおおお)「……いやぁ、50って思うとね、けーーっこう、凹むよぉ(苦笑)」オーケン「50からの手習いとか言うじゃん、何か始めなよ」おいちゃん「そうですねえ。何かやろうかな」オーケン「散歩とかどう?(笑)「ちい散歩」見てる?」おいちゃん「たまに見てるよ」 その後はちい散歩の話と、散歩用に地井武男が開発したというカバンについてなどなごやかーに語りあう二人(笑) おいちゃん「じゃあ、散歩を始めます。結果は、また報告します」(パチパチパチ) そんな所に橘高さんが登場、「お前ら世間話してんじゃねえよ!(笑)」
オーケンが「ちょっと繋いでおいてー」って言って橘高さんにMCを振ります。橘高さん「おいちゃん、誕生日だってね。ハッピーバースデー、歌っとく?(にこにこ(笑))」オーケン「君は本当にハッピーバースデーの歌が好きだね」橘高さん「ゴーモンなんでしょ?(笑) でも筋少内でこの曲が2番目に好きなのはおいちゃんだからね(笑)」
というわけで、橘高さんが「♪ハー、からね、♪ハー」と音程を取って、ハッピーバースデー合唱タイム(笑) 今回は1700人くらいの拷問です(笑)。去年に引き続き拷問に笑顔で耐え抜くおいちゃん(笑)、最後はみずからアコギをジャカジャカ掻き鳴らして〆られました(笑)! おめでとーっ!!
なごやかな一時がすぎ、そのままオーケン+橘高さん、おいちゃんのアコースティック体勢。一転して、聞き慣れない、哀愁漂うギターの音色。でも、なんとなく聞き覚えがあるような、ないような……、
…………♪「誰も うたなど、 きいてはないし」…………
そうオーケンが静かに歌い出した時、ようやく「パノラマ島に帰る」だと気がつきました。原曲はシンセを駆使した幻想的な曲ですが、今回はいわばアコースティックバージョン。ギター2本でのアレンジによって、原曲の厭世観が高められています。オーケンが歌詞飛ばstすごくいいアレンジでした。これはもう一度聞きたい…! CD化してくださいよう!
パノラマ島終了後、内田さんが戻ってきて、照明が真っ赤に落ちると同時に始まったのはレア曲中のレア曲、「ペテン師、新月の夜に死す!」 ああもう、今回の選曲マジで意味解らない。 内田さんの大プログレ曲。オーケンも、おいちゃんも、内田さんも、橘高さんも、そしてファンキーさんもエディも、ステージ上の全員がもの凄い気迫で演奏しているのが空気からビリビリと伝わってきます。MCのなごやかタイムと選曲の落差が激しすぎる。言葉でこの演奏の凄さを説明しようと思ってもどうしようもない。あまりの凄さに、うっかり気が遠くなりかけました。オーケンの語りも(黒い本を片手にしていたけれども)きちんとやってくれて、それに答えて内田さんがぼそりとつぶやく「あぁ、どーなんだろうかねぇ……」。ゾクゾクしました。
オーケン「「ペテン師、新月の夜に死す」って、……これ、オレやることあんまりないね(笑) 実はねえ、このペテン師って曲は、当時レベッカとか、学園ものの歌が流行ってたから、学園モノをと思って書いた歌詞なんだよ。こう、テストとかあって、サザエさんだって見たいし、受験とかあって、つまんねー授業きいてて、やりきれない鬱屈とかがあって、それで、そういえば学校の中でペテン師が死んでるっていう噂を聞いたなって、現実逃避に思って、思って、そこで「♪しんげーつにぃーーー」」(笑)橘高さん「やっぱりお前、おかしいな!」(爆笑)
「この曲も……やるのお? 外国人が聴いたら絶対「パードゥン?」って言う曲だよ。やるの?」(やってー!)「聴いたら絶対、指揮したくなるよお。
そのままこれもまたレアな「また会えたらいいね」、定番「釈迦」、そして本編ラストは「80年代の筋少っぽくダークに終わります」ということで「孤島の鬼」きたこれ! 中野の復活ライブDVDで見た時から生で聞きたくて仕方がなかった。この曲のハイライトは、内田さんのデスボイス「よいしょぉ!」ももちろんですが、なんといっても、後半の内田さん→おいちゃん→橘高さんと演奏が重なっていくところでしょう。内田さんが重苦しくベースを刻んで、おいちゃんがそれに加わって、最後に橘高さんのギターが唸るように切り込み重なっていく。息を呑むこの緊張感……! 橘高さんが待機中、顔をうつむかせたまま、おいちゃんと内田さんの演奏を煽るというか……牽引するというか……誘い高めるように右手を手招かれていたのがものすごく印象的でした。歓声の中、メンバー退場。アンコールの拍手は止みません。
~アンコール~
オーケンがものすごいヘンなズボンで登場です。絶望少女達の衣装を流用したらこうなっちゃったとのこと。なんか金色のフチドリがあるズボンでしたw 「ピエロみたいだ。玉乗りできそうだねえ」
「今日は、やらなかった曲もあるけど、…………やらなかった曲は各自CDで聞くように。 次の曲は、えーと、どのCDに入っているか忘れたけれど(ええええええ)良い曲です。聞いてください、「星の夜のボート」」
これもめずらしい「星の夜のボート」。うっとり曲ですね。パノラマも夜歩くもビッキーも、今回は遠い目をして聞く曲が多い。引き続くはおいちゃんがアコギでニコニコの「GO! GO! GO! HIKING BUS」。そして一転して不安げなイントロから引き続く「ノーマン・ベイツ」はフラッシュまばゆい’09バージョン! ”ノー・-・マン・ベイッツ!!” のところで連続でキメ入れまくるおいちゃんが凄まじく格好良かったです。 そのまま引き続くオーラスは、いつものドコドコドラムからではなくエディのオルガンから始まる仏陀Lバージョンの「サンフランシスコ」! バーン!!って会場が震動するような音が好き! オーケン&橘高さんのDVDでは見たけど、これも生で聞くの初めてだわー! 会場全員が一体となったお約束の大ジャンプで、レア曲大解放1夜目は幕を閉じました。おいちゃん、前方ゾーンにハイタッチしまくり~!
オーケン「ありがとう、ありがとう、明日もよろしく!」
今回は……本ッ当にタイトルに偽りなしだった。去年の赤坂ブリッツでの月テとか、筋少ちゃん祭りの代わりの男やらでレア曲をそこそこ聴いていたつもりだったから、そのあたりから選ばれるかなと思ってたんですけど、そこらへんとも一切カブりなし。演奏も凄まじくて、筋少の本気を見た!という感じでした。シーズン2ツアーの時の予測できる(いや、レコ発ツアーだから当然なんですけどね)セトリと違って、今回は次の曲がほんとに予想できなくて、ずっと何がくるのかワクワクしどおしでした。 ただ、惜しむべきことがひとつありまして、実は今回、東京到着後、原因不明の体調不良でダウンして完ッ璧にグロッキー状態だったんです(ですので、曲以外の記憶は相当に曖昧なのです……)。熱はなかったのですが、体だるいわ胃がとにかくおかしいわその所為で頭回らないわ、遠征までしてきてこんなレアライブの会場に至っているというのに、体がまったく言うことを聞かず、なかばパニック気味になっていたんですが……。そんな中、ウチダはナウロマンティックのウチダさんがおいちゃん側2柵後ろを確保してくださって、あまつさえ柵をゆずっていただけて、もたれさせていただいたおかげで、なんとか観賞しきることができたのでした。終演後ホテルに着いてから、本当にありがとうございましたとメールしたら、「元気になることが今日の宿題です」と返ってきて、ああ、こりゃあ最期の遠足だあと思ったのです。うまい。だからホテルでは早く寝たのです。明日もすごいことになりそうだぞという期待に包まれながら。
ところで「いくじなし」はどこに?
セットリスト(書いてるだけでお腹一杯になりそうなセトリだ)
1.(黎明~)モーレツア太郎
2. 最後の遠足
3. 23の瞳
4. マタンゴ
5. キノコパワー
6. 夜歩く
7. イタコLOVE~ブルーハート~
8. ビッキー・ホリディの唄
9. 詩人オウムの世界
10. パノラマ島へ帰る
11. ペテン師、新月の夜に死す!
12. オレンジエビス
13. これでいいのだ
14. また会えたらいいね
15. 釈迦
16. 孤島の鬼
Encore
17. 星の夜のボート
18. GO! GO! GO! HIKING BUS
19. ノーマン・ベイツ(※'09)
20. サンフランシスコ(※仏陀Lver.)
終演SE:お別れの日→航海の日
クイズの答え→:橘高さんとおいちゃん
(※1994リルカの葬列武道館のメドレー内でやっているとのこと)