太陽を盗んだ男
お誘いをいただきまして、15日のライブ前に、冬の風鈴の「行くぞ9番」のセリフの元ネタである「太陽を盗んだ男」を見に行きました。真面目な視点で見るにしても、「変な映画を見た」的にツッコミを入れる視点(※ツッコミ所多すぎ(笑))で見るにしても、とても面白い映画でした。城戸センセ……ジュリー……は色っぽかったしカーチェイスを初めとするアクションシーンは迫力で、不死身の刑事菅原文太氏はすごく渋くてカッコ良かったです。「行くぞ9番」もまさかああいう意味でああいうシーンで出てくるとはね……そうなんです、劇中での「9番」という言葉の使われ方が格好良くて。オーケンが「9番」という言葉に込めた意味が何かあるのかもしれないと思うと、冬の風鈴の歌詞が、今までとはまた違った味わいに感じられるようになりました。そして、序盤から発揮される城戸センセの静かな狂気や(背景の音楽がまた不安さを煽ってきて)、○○を強奪した狂ったおじいさんだとか、最後の最後の結末とか、やはり全体的にやるせないもやもやさが伝わってくる一本で、映画館の暗闇の中にとけこんで、青年時代のオーケンはこういうものをたくさん見ていたのだなぁと、オーケンという方を構成しているくらやみの一端に触れることができた……触れてしまった、ような、そんな気分でした。私はライブハウスの暗闇が好きです。……まあ劇中の武道館のシーンで2008/09を回想してしまうのはもはや脊髄反応なわけですよ。