【番外編】2011/6/24 "デンシコンツアー"@club vijon

2011/06/17に大阪・西大橋club vijonにて行われた
中野テルヲさん&内田さん参加のポストロックバンド『NESS』による
「デンシコンツアー」のライブレポートです。

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2011 06 24 …club vijon

やってきましたここは西大橋。ホームページの解りやすい案内に添って歩いて、町並みの中、人だかりが見えます。初体験のハコ、club vijon。地下への階段を下りて中に入ると……キューブのような感じ、立方体、コンパクト! 箱! という感じで、ステージが小さい。そしてそのステージにはギュッ、とつめこまれた機材…………初めて見るいろいろな物。本日はデンシコンツアー。

06_24_flash.jpg1番手は中野テルヲさん。ジャンルがわからない。不可思議。電子音……?なのか? 中央に据えられた摩訶不思議な機材を操り、身体全体を揺らす重低音をベースにして、ある種荘厳な歌声が響きます。リズムに、音に、メロディと手振りに演奏台にとりつけられた照明装置がチカッ、パパパッ、と光を放って明滅する。音と声の組み合わせが持ってくる奇妙でハイな空間……不可思議! 何だか知らない世界に迷い込んで、そこに魔法使いが居てその妙技を見ている、みたいなそういう感触でした。そのマジシャン、無口な方なのかと思ったらMCで客席の歓声をご催促されたりしてひそやかにオチャメでらっしゃいました(笑)
06_24_radio.jpg 途中、演奏台からアンテナのようなものが伸びて客席から大歓声。なんだあれ! 手元になにか機械を持っていらっしゃるぞ。おお、ステージから前に出てこられた! あ……あれは…...ラジオ!?! ギターソロならぬラジオソロ?! 他の公演も参加された方からお伺いしたのですが、今回は何も受信できずノイズが入るだけだったのですが(地下だからかな?)他の公演では実際に番組を受信されたそうです。す、すごい。何もかもがミスティック! 最後の曲?だったかな?は電子音に合わせてのクラップが心地良い。「また9月にここ来る予定です、 、、というか、来ます」と次回の予定を無口に告知されての終了。不可思議な空間を堪能しました!

06_24_uwa.jpg 中野さん終了後ステージと客席の間に真っ黒な幕が下ろされ、転換です。vijonの狭いステージにギュッとつめこまれていたあの機材。転換後はどういう配置になるのだろう。しばらく待った後、幕が引かれ、眼前にギョッ! あのMacが載ったセットがド真ん前に!! 視界を塞ぐほどにド真ん前に!!(@△@) しかしそのセットの影ステージ奥に内田さんのスペクターが見える! ステージ手前に風呂フタがある! あれはipad2だな!

 しばらくして暗転、幕が左右に開き、音がステージを包みます。ステージ左右に置いてあったきらきらと光る板のようなもの。ステージ逆側、その板の上に水平に動くドットの光、動いてて、ループしてて、光が一定の場所を通ると音が鳴る、あ、あれってばシーケンサ、というやつだ!(内田さんのMCで判明しますが電子楽器「TENORI-ON」のようです)すうっと登場された三浦さんがぽつり、ぽつりと盤面を触り、光がぽつぽつと灯っていって、それに従って音が増えていく。しばらく盤面に光をいくつも点された後、一度退場されてギターを持って出てこられた……のだったかな。戸田さんがご登場……ってその装いはヘルメット!!!!?!!?!(@_@)ヘルメットの中に電光文字が右から左に!サイバー!! 戸田さんが加わられたことでシンセサイザーの音が入ってきて、そして次に河塚さんと内田さんが一緒くらいかな……に入ってこられて、内田さんがベースを手に取られて、ドラムとベースの音が重なって、……うおおお! かっ……カッコイイ!!!!shine

「こんばんは! NESS です! よろしく」
内田さんがご挨拶された後、再び曲に。ライブの展開はMCを2度挟み、合計6曲くらいだったかな。曲が……曲がねえ! そうです、曲なんですよ。ざっと説明すると、基本的にインストで、少しだけ三浦さんや戸田さんの歌が乗る感じ、でしたが、その演奏がまた、、、 今回、全く予習をせずに行ったので、個人的な内田さんのイメージから、なんとなく、どろーっというか、うねうねしたイメージの曲なのかなあと思っていたのですが、それを良い意味でこちらの予想を……裏切るという表現は正しくないですね、路地裏に行ったらその奥に雷雲と青空が同居してるすごい天気の広場があって、その空模様がすんごいドラマチックで格好良かったみたいな、そういう感じです(←?)。これ、どういうジャンルで表現すればいいんでしょう?私はもっと音楽的な語彙を学ぶべきだとおもう。

 特に良い!と思ったのが2曲目と3曲目かな。2曲目は内田さん、その後のMCで「むずかしい曲で…」と説明されて、終了後安心されたとのことでMC中にベースのストラップを外して付け直して、位置を下げられてた程の曲で、ギターとベースの連符がすんごい絡まり合ってて格好良かった。で、MC挟んだ3曲目が、自分が一番「空だ!」って強く感じた曲で、爽快に格好イイ!! もちろんその他の曲も格好良くって、時間の感覚がなかったです。狭いvijonの空間がすごく広く感じました。心地よかった! これを東京でも名古屋でも聴けた方はものすごくラッキーですよ!

 曲間のMCも内田さんいわく「まだライブ3回しかやってないのに10年やってるみたい…ライブじゃなくて、MCが」とのこと。以下ある程度順番通り、箇条書きメモです。

・「こんばんは、NESSです」「はじめてMCでマイクが入ります」(先2回の公演で入ってなかったらしいw)
・「楽屋でずっと爆風スランプの話になってた。内田は爆風スランプで1回だけベースを弾いたことあるんだよね」「はい。"Runner"を……(喋りつつマイクを調整して)なぜかストレートマイクで」「吉川晃司みたいで格好いいよね」(マイクをうねんうねん回される内田さん(笑))
三浦さん「昔宮田一也……ジュンスカのボーカルの……が、マイクの足元をこう蹴って、客席に斜めにしたのをこう戻すっていうアクションをやってて、俺それマネしたんだけど、マイクが戻ってきてガーンって額に当たって血がぶわーって、あれ以来20年間眉がつながらない」内田さん「それ、本番中で?」「本番で。」「リハじゃなくてよかったねぇ」(そういう問題なのか?!w)
・冒頭のテノリオンを操る三浦さん。「実は最初ギター持って出るの忘れちゃって」そういう演出じゃなかったのか!!!(爆笑)
・三浦さん「メンバー紹介……もうお互い見知ってるけど。有名な話で、ケラさんがリハで、"本番中に"ドラムの人にはじめましてって言ったって話」内田さん「ああ、ケラさん。ぼくの高校の先輩ね。あの人、来ないもんね。リハにも来てなかったの」「来てなかったらしいよ」
・グッズ作った。ステッカーが400円。→戸田さん、マジックでNESSと書かれたガムテープ(多分機材用?)を取り出しMacに貼る。三浦さん「あれがMサイズ。」客席から\ほしーい/との声→戸田さん、ガムテープを剥がし客席に……と思いきや、クシャッとやって投げた。後方に。
・「内田は筋肉少女帯にいて──今もやってる。25年だっけ? もう長いよね、腹立ったりしない?(うわぁああああwww)「いや、腹が立ったのは二十何年前(さらっと。かっこいい!(笑))
・「われわれNESSですが。(演奏した音楽を)どう表現すればいいんでしょうね。ホームページにはポスト・ロックって書いているんだけど、ポストロック聴いたことがある人は解ると思うけどこれ全然ポストロックじゃないの。だから内田が車ん中で色々案を考えた。……地獄の黙示ロックとか」「い、一番面白いやつ先に言っちゃったね」「あとは……ラスト・ロックとか。はい、ラスト・ロックです。NESSです。意味解ってません」「いっそ皆さんから公募しよう。ホームページから手紙……メールが出せるようになっているので。あと、ツイッターとか。よく解らないで使ってるけど。"@toda バカ"とか書いたら届くんでしょう。そこで皆さんの案を投稿してくれてもいいです」

 三浦さんが歯に衣を着されない感じでフリーダムで(笑)お茶目な感じで素敵でらっしゃったなあと。ビジュアル的なこととしては、下のスケッチでも描きますが皆様お揃いのダークグレー?(照明に照らされて赤く見えたので紫なのかも知れない)のツナギ(戸田さんと河塚さんは見えなかったのですが、たぶん同じ?)で、それもまたカッコイイ! 内田さんご本尊ももちろんカッコイイ! テルヲさんも、NESSも、何気なく覗いてみたらとんでもない、しかも不可思議な装置に出くわしちゃったよという感じで、大変に面白かったです。NESS、今後継続的に活動されるのかどうなのか、HPが立っているということは期待してもいいのかなと思うんですが、音源がすごく欲しいです&また是非大阪でも公演されて欲しいなと思った次第です。東京で行われる際はお近くの方はゼヒゼヒ足をお運び下さい。すごくいいものが見られる、と思います! 

(ところで、スカイロックってどうかなあ?)

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